【宿泊記】帝国ホテル 東京 - インペリアルフロア デラックスルーム
10月の投稿以来、2度目のご紹介となる”帝国ホテル 東京”。今回は年末のホテルステイと、遅めのクリスマスディナーも兼ねて、こちらのホテルにお邪魔しました。
前回とは異なり、インペリアルフロア(他ホテルのクラブフロアのような位置付け)の宿泊になるため、独自のサービスや雰囲気、GoToトラベル中止後の様子等を中心にご紹介していきます。
目次
1. チェックイン
ホテル到着後、ドアマンによる案内からチェックインまでの流れは、やはり安定感抜群。これまでにご紹介したホテルの中でも、降車〜チェックインまでの高揚感・満足感という点においては、個人的に最も高印象のホテルでもあります...!
チェックインもベテランスタッフによる手続きが多く、自信と落ち着きある対応に惚れ惚れとしてしまいます。
今回の滞在でも、その圧倒的な格式高さと上質さを持つロビー空間は健在。
ただ、前回ご紹介時と比べ、GoToトラベルが中止となった影響か、かなり利用客が少ない印象がありました。少々寂しさを感じつつも、ホテル本来の落ち着きを取り戻したかのようにも思え、ほっとした気持ちもあります。
一方で、スタッフ数はかなり削減しているようで、利用客の少なさとは裏腹に、相当忙しそうな様子が見受けられました...キャンセル多発の影響か...中の人の負荷が心配です。
帝国ホテル東京の装花は、季節感のある華やかさと、ホテルの格式高さが調和する、独創的なデザインが特徴。帝国ホテルステイの醍醐味であり、その記憶を鮮やかに彩ります。
今回は、まさに帝国ホテルのイメージである”赤いバラ”をふんだんに使った装花。
プレートには開業130周年であることが記されており、歴史ある力強い佇まいと、特別感のある空間を演出します。
2. 客室:インペリアルフロア デラックスルーム
エレベーターホールの印象も通常階と大きく異なります。”金”や”赤”を主体とした空間はより煌びやかな印象で、その世界観に引き込まれそうになってしまいます。
また、インペリアルフロアでは、コンシェルジュの方が常駐しており、セキュリティドアの開閉をしていただけます。こういった、さりげないおもてなしに心が温かくなります。
通路も通常フロアのものと異なり、ヨーロピアンクラシックなデザインが強くなることで、より一段と優美なものになっています。
2-1. リビング・ベッドルーム
基本的な間取りは通常階と大きな変更はないものの、インテリアは大きく異なり、より品格ある装いとなっています。えんじ色のラグマットによる印象が大きいですが、家具はボルドー色に、照明具は真鍮のようなレトロ感あるものに置き換わり、クラシカルな落ち着きと艶やかさを加えます。
インペリアルフロアの寝具は、帝国ホテルオリジナル寝具「スリープワークス」を採用。ベッドと枕ともに適度な反発感が心地よく、眠り心地も抜群。
ベッド脇には、照明やカーテンの調整ができるタブレットが配置されており、機能的。
インペリアルフロアで何より特徴的なのは、客室奥のリクライニングチェア。こちらのチェアは本革製で、質感はもちろんのこと、座り心地が抜群に良いです。
ボルドー色のデスクは、13inchのPC一台に手帳、諸々の資料を広げても十分な広さがあり、重厚感があります。机上には、コンセント×2に受話器やメモ帳、程よく落ち着いた明るさのライトが設置されています。
タンスやバッゲージラックの基本的なつくりは、通常フロアのものと同じです。
こちらのバッゲージラックは、短期宿泊用のスーツケースであれば、横に広げても十分に出し入れすることのできる広さで、荷物も映える高級感があるため、お気に入りのインテリアの一つです。(写真はRIMOWA Classic Cabin S(高さ55cm×幅40cm×奥行き×20cm))
タンス上部にはカトラリーやアメニティ一式が収納されており、扉を開けると、ライトアップされたグラスが美しく輝きます。
クローゼットはエントランス脇に配置されています。ハンガーは、サテンハンガー×2、ジャケット・ワイシャツ兼用×8(内クリップ付き×4)と厚みもあり、数は十分。ただ、もう高級感ある色合いでもよかったような気もします。
2-2. バスルーム
バスルーム周辺のデザインは、通常フロアと変わらず、統一感があります。ダークブラウンやベージュを基調とし、大理石をあしらった空間からは重厚感が漂います。
シャワースペースとバスタブが一体となったバスルームは使い勝手が良く、ハンドシャワー、レインシャワーともに調整幅も広いため、非常に機能的な印象があります。
また、通常フロアと異なり、付属のバスチェアやハンドタオルもより高級なものが用意されています。
バスタブは他ホテルと同じで標準的なものとなっていますが、何より魅力的なのは、お湯を沸かす早さであると思います。数分程度でお湯をはることができるため、特に時間に追われがちなビジネスユースで輝きます。
実は、帝国ホテル東京の客室には、洗面台脇にトイレがある客室と、別室で分けられている客室の2パタンがあります。今回はトイレが個室になっているタイプで、より広々とした空間となっています。
2-3. アメニティ
バスアメニティは、国産ブランドの「AYURA(アユーラ)」。特徴的な容器には帝国ホテルのロゴも刻印され、特別感のある仕様になっています。
シャンプーやボディーウォッシュは、オリエンタル系にほんのりとハーブを加えた、空間に馴染む柔らかな香り。通常の客室のものより華やかさを抑えた、やや控えめな印象がありますが、個人的にはこちらの方が”帝国ホテルらしい上品さ”を表現できているような気もします。
ただ、ボディクリームのみ、ミント系の非常に爽やかなタイプなので、好みが別れるかもしれません。
その他ハミガキセット、シェービングセット、くし、マウスウォッシュ等、基本的なグッズは全て取り揃えてあり、帝国ホテルオリジナルの梱包とともに、質感の良いボックスに収納されています。
2-4. 客室からの眺望
今回の客室は、日比谷公園側の高層階であったため、普段の銀座方面とは異なる、より穏やかな景観を眺めることができました。
夜間は日比谷ミッドタウンの光が美しく、一変して都会的な表情を見せます。
2-5. サービス
インペリアルフロアでは、着物を装った専任ゲストアテンダントがおり、様々なサービスを受けることができます。
カクテルタイムでは、ワインやビール、ノンアルコールドリンク等を選択でき、客室に運んできていただけます。今回は白ワイン(ハーフボトル)をチョイス。甲州ぶどうを用いた”国産ワイン”を採用している点は特に魅力的で、果実味溢れるフレッシュな味わいは、ディナー前にぴったりです。
その他、チェックイン時のウェルカムドリンク(お茶)や茶菓子等の用意もしてくださり、帝国ホテルならではの温かみのある”おもてなし”にほっこりしてしまいます。
3. フィットネスセンター
帝国ホテルのフィットネスセンターは本館ではなく、タワー館の20階にあります。本館からは連絡通路を通って移動する必要があるため、注意が必要です。
また、2020年12月現在、事前予約が必須となっていますが、利用客はほとんどいないため(滞在中は必ず利用しますが、利用者は毎回1〜2名程度です)、直前での連絡でも大丈夫かと思います。
フィットネスセンターは小規模ながら、様々な機材が用意されています。また、高層のタワー館のため、その眺望も魅力的。目の前には銀座方面の景色が広がり、清々しい気持ちで朝のワークアウトをこなすことができました。
4. ティータイム
滞在中のティータイムは、本館1階の”ランデブーラウンジ”で楽しみました。
店内に入るとまず目に入るのが壁面を華やかに彩るタペストリー。なんと、7600ものガラスブロックから成る、多田美波氏の大作『黎明』というものなんだそう。老舗ならではの重厚感のある店内にしっかりと調和しつつも、店内に華を添えています。
品のあるゆったりとした空間と安定感のあるサービスはビジネスや待ち合わせ、ランチやディナー等の様々なシーンで利用できそうで、老若男女問わず自信を持ってお勧めしたいラウンジの1つです。
今回はスイーツとドリンクを選択するペストリーセットを注文。スイーツは帝国ホテル伝統の”ブルーベリーパイ”と”モンブラン”を頂きました。
こちらのブルーベリーパイはホテルショップ「ガルガンチュア」で購入することも可能で、以前にも頂いたことがありましたが、何度食べても酸味と甘味のバランスが絶妙で、さすがの一言。パイ生地のサクサク感とバターの風味も病みつきになります。
洋酒を強くきかせたモンブランは、濃厚な栗のクリームが口の中に広がり、満足感の高い一皿となっています。
5. ディナー
滞在時のディナーは、かねてより利用してみたいと考えていた鉄板焼「嘉門」にて。入り口から、その風格ある佇まいに期待感が高まり、身が引き締まる思いで入店します。
店内では、存在感のある中央のメインカウンターの他、夜景を楽しみながら調理を見ることのできるカウンター席もいくつか備えています。
1組につき専属の担当の方がつき、目の前で調理していただけるので、特別感と臨場感が違います。
利用時はコロナの影響か、元々席数が少ないのにも関わらずグループの左右の席を空けて案内されるため、メインカウンターで非常にゆったりとした時間を過ごすことができました。
前菜は帆立貝の冷製オードブルやフォワグラのソテー。
特に帆立貝のオードブルは絶品で、ビーツに漬けた甘みのある帆立貝にキャビアの優しい塩味が調和する絶妙で繊細な味わい。
特筆すべきは、目の前でシャフの調理姿を楽しむことのできる特選和牛や伊勢海老、そして鮑。メインの和牛はサーロイン120gかフィレ80gから選択できますが、今回は半分ずつ食べ比べでご用意していただきました。シェフのお気遣いに感謝です…
伊勢海老や鮑はしっかりとした弾力のある食感で旨みが凝縮されており、食材の質の高さとシェフの腕の高さを感じさせます。
他では味わえない、贅沢で繊細なコースメニューの数々に、満足感は非常に高いです。
そして、今回のワインはイタリアワイン”Lungarotti Rubesco Riserva Vigna Monticchio(2006年)”をチョイス。サンジョベーゼを主体としたこちらのワインは、レーズンや樽、カシス等が絡み合う、複雑かつ熟成感のある香りと味わい。口当たり柔らかなタンニンと長い余韻が美しい、非常に高品質なワインで、特にフォワグラのソテーとの相性は抜群でした。
サービスは一貫して気遣いが行届き、親身かつ丁寧な対応に感動します。客室でも同様ですが、格式高く敷居の高く感じられる帝国ホテルのイメージとは裏腹に、実際に足を運ぶとその親しみやすさと安心感にいつも驚かされます(まるで自宅にいるかのような安らぎが感じられる事が本当に不思議…!)
店内、料理、サービスどこをとっても帝国ホテルらしい細やかで高品質な”おもてなし”を感じられ、まさに年末ステイにふさわしいディナーとなりました。
6. チェックアウト
ルームサービスでいつものオムレツをオーダーし、朝食を済ませてチェックアウト。9月から様々なホテルをご紹介してきましたが、やはり個人的にも思い入れのある帝国ホテルは、どこか特別な存在であることを改めて感じています。
また、スイートルームやタワー館への宿泊、メインレストランでのディナー等、まだまだ楽しみがいのある、ポテンシャルのあるホテルであると思います。また宿泊し、徐々にその魅力を体験していきたい、そう思いつつこのホテルを後にしました。
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7. 帝国ホテル 東京の価格・プラン
結論としては、一休.comが最安かと思います。
今回利用した「インペリアルフロア デラックスルーム」で大人2名×1泊(朝食付)ベストレートで¥80,000程度(税サ込)となります。タイムセールであればさらに格安で宿泊可能です。
参考ですが、他予約サイトの価格比較はこのようになっています。
8. (参考) 他ホテルの宿泊記
最後に、EnoHaru’s Hotel Reportsでは「上質な体験をより身近に」をテーマに、国内外ラグジュアリーホテルでの宿泊記や滞在動画を公開しています。気になる方はぜひ他の宿泊記もご覧ください。少しでも滞在の参考になったら嬉しいです。
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