【宿泊記】帝国ホテル東京 - 本館 デラックスルーム

今年で開業130周年を迎え、他ホテル御三家と共に国内ラグジュアリーホテルを牽引してきた帝国ホテル。アルベルト・アインシュタインやマリリン・モンローをはじめ数々の著名人をもてなしてきた、そんな歴史ある格式高いイメージのホテルですが、どこか自宅のような心地よさがあり、数あるラグジュアリーホテルの中で最も足を運んでいるホテルかもしれません。
今回はビジネスでの利用を目的に、一週間程度のホテルステイとなりました。
目次
2. 客室 - 本館デラックスルーム 2-1. リビング・ベッドルーム 2-2. バスルーム 2-3. アメニティ 2-4. 客室からの眺望
1. チェックイン

帝国ホテル東京にチェックインする際は、ハイヤーもしくはタクシーで向かうことをお勧めします。ハイヤーを降車し、ドアマン・ベルマンの案内からチェックインを行うまでの流れは本当にスムーズで、帝国ホテルならではの上質なおもてなしを感じることができます。

非常に広く、隅々まで磨き上げられたなロビーは、圧倒的な格式高さと上質さを演出します。その雰囲気に圧倒されつつも、同時に心が高まるのを感じます。
ロビー右手のチェックインカウンターはコンシェルジュデスク等を含めて10近くはあるように見えます。このあたりは他ホテルと比較しても圧倒的。
スタッフの対応は非常にきめ細かく、なにより自信をもった姿勢とその対応に感動すら覚えます。ロビーに限らず、スタッフの対応については、国内トップクラスだと思います。
12時前後のチェックアウト時は列ができることもありますが、かなり効率的に捌けている印象で、さすがの一言です。
客層としては、40代〜と年齢層が高めで、長年愛され続けているホテルであることを実感します。その雰囲気はホテルオークラやホテルニューオータニといった、他ホテル御三家に近いものがあります。

装花はアナスタシアやアルストロメリアといった、美しい秋色の花々がロビーを彩ります。
実は、エレベーターや客室などのいたるところに薔薇が飾られており、帝国ホテルの「花」に対するこだわりは並々ならぬものを感じます。

「鏡」も帝国ホテルを知る上でのキーワードかもしれません。エレベータ内やエレベーターホールの壁面には鏡が設置されており、いつでも身だしなみを整えておけるような空間となっています。
2. 客室 - 本館デラックスルーム
2-1. リビング・ベッドルーム

今回は少々長期間の滞在となるため、広め(42㎡)のデラックスルーム(本館)を選択。
煌びやかさ・派手さは控えめかもしれませんが、客室全体は落ち着いた空間に仕上がっており、非日常というよりか、どこか日常の延長線上にいるかのような感覚に包まれます。

部屋の奥には、ソファーとセンターテーブルが配置されたスペースがあります。ソファーは絶妙な柔らかさで、非常に座り心地が良いです。

センターテーブルには、上品な花瓶に一輪の薔薇が飾られており、窓からは東京のビル群が美しく輝きます。

シモンズのベッドは寝心地がよく、ベッドメイキングも非常に丁寧な仕上がりです。

ベッド脇にはコンセント×2と、各種照明や空調の調整、カーテンの開け閉め等を行うことのできるタブレットが備え付けられており、便利です。

インテリアはどれも重厚感があり、上質なものばかり。
特に、家具の上面に取り付けられたバッゲージラックは非常に高級感があり、スーツケースやビジネスバッグがいつも以上に映えます。
また、短期宿泊用のスーツケースであれば、横に広げても十分に出し入れすることのできる広さです。※写真はRIMOWA Classic Cabin S(高さ55cm×幅40cm×奥行き×20cm)

デスクは、13inchのPC一台に手帳、諸々の資料を広げても十分な広さと、なによりも高級感があります。机上にはコンセント×2に受話器やメモ帳、程よく落ち着いた明るさのライトが設置されています。ビジネス用途には十分対応できますが、強いて言えば、ベッド脇のタブレットを置いておける場所が欲しかった気もします。

クローゼットは非常にシンプルで、客室の落ち着いた雰囲気にマッチしています。
木目調のハンガーは高級感があり、ジャケット&シャツ兼用×6(うち3つはクリップ付き)、サテンハンガー×2が常備されています。長期宿泊にも対応できそうです。
2-2. バスルーム

洗面台は、大理石の天板に、曇りなく磨き上げられた三面鏡が配置されており、美しく、そして機能的。各種バスアメニティも丁寧に並べられています。

なにより魅力的なのは、ほんの数分程度でお湯を張ることのできるバスだと思います。ビジネスマンとしては嬉しい限りで、朝のトレーニング後や仕事の合間に、気軽に利用することができます。
室内のレインシャワー、ハンドシャワー共に水圧も十分で調整幅も広く、不満なく使えます。
2-3. アメニティ

バスアメニティは帝国ホテルオリジナルのシャンプー、コンディショナー、ボディジェル、ボディクリームで、オリエンタルローズのような甘く優雅な香り。

ハミガキセット、髭剃りセット、綿棒、石鹸、シャワーキャップ、ブラシ、くし等、基本的なグッズは全て取り揃えてあります。

コロナウイルスの影響もあり、ミニバーの用意はありませんでしたが、煎茶や紅茶のティーバッグ、コーヒーバッグ、ミネラルウォーターは備え付けられていました。
グラス等のカトラリーも美しくディスプレイされています。
2-4. 客室からの眺望

今回は、インペリアルフロアを除く通常フロアの最上階、12階の南側に位置するお部屋でした。窓からは、煌々と輝く新橋・汐留方面のビル群を眺めることができます。
タワー館(21〜31階)の客室であれば、また違った景色が見えそうです。
3. ディナー - パークサイドダイナー

帝国ホテル宿泊時のディナーには、よく1階の「パークサイドダイナー」を利用します。
ホテルの中では最もカジュアルかつ利用しやすいダイニングで、今回はいくつかのメニューをご紹介。

帝国ホテルの伝統かつ定番メニューの野菜カレー。無駄な味付けはされておらず、野菜本来の味と食感を楽しめます。
こちらのダイニングを利用した際は、ビーフカレーもお勧めです。ルーのこだわりが光る逸品なので、是非楽しんでいただきたいです!

焼き目が非常に美しく、ペッパーのきいた味付けとソースのマッチングが絶妙なステーキ(150g)。
ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンをチョイス(グラスで¥1,000程度ですが、なかなかの美味しさです)。濃厚な味わいと程よいタンニンがお肉の美味しさを引き立てます。

こちらは、牛網焼きとフォアグラの洋風丼。濃厚で大きなフォアグラと、上質な赤身肉の乗った醤油ベースの濃いめの味付けに箸が進みます。キノコやパプリカ、そして奥にはカラッと上がった大葉の天ぷらが乗っていて、味わいに奥行きと食感のアクセントが加わります。
全体を通してお値段は控えめなものの、料理やワインへのこだわりはそのままに、帝国ホテルでの生活を満喫することができます。宿泊の際は是非ご利用ください。