【バー記録】オールドインペリアルバーでのカクテルタイム - 帝国ホテル東京
帝国ホテル東京のメインバー「オールドインペリアルバー」。旧ライト館の面影を残す当バーは、帝国ホテルの歴史の中で多くの人に親しまれ、語り継がれてきた本当に素晴らしいバーです。
帝国ホテルに宿泊した際は、いつもこちらのバーに足を運び、帝国ホテルならではのオリジナリティとこだわり溢れるカクテルと共に、食後のひと時を楽しんでいます。
今回はそんなオールドインペリアルバーの雰囲気や、いくつかのメニューをご紹介します。
目次
1. クラシカルで洗練された空間
オールドインペリアルバーは帝国ホテルのロビーから階段を上がった2階に位置します。エントランスには高級感のあるえんじ色の絨毯がしかれ、荘厳な雰囲気を感じさせます。壁面には過去に来店された著名人の写真が飾られており、店内に入りつつ、その当時の様子に思いを馳せます。
店内は、その歴史を感じさせる、クラシックで堂々とした佇まい。テーブルや椅子、バーカウンターのデザインは重厚感があり、全てが洗練されている印象です。
また、フランク・ロイド・ライト氏の設計による帝国ホテル旧本館(ライト館)で扱われた大谷石やテラコッタが当時の姿のまま、店内のインテリアとして残されており、歴史的にも非常に価値のある空間となっています。
都内のクラシックバーの中でも、ここまでの雰囲気を持つバーはほとんどないように感じます。
バーカウンター下には照明が配置されており、注文したカクテルやウイスキーを絶妙な光で照らし出します。カウンターの座席数に対し、左右の間隔は十分に広く、リラックスしながらお酒を楽しむことができます。
全72席の内、カウンターは20席程度。2020年10月現在はコロナウイルスの影響でバーカウンターの座席数と予約を限定している様で、カウンター狙いの際は早めの入店が望ましいです。
年齢層は40、50代〜と高めで、スマートにお酒を嗜む方が多く、非常に落ち着いた印象。帝国ホテルと共に長年愛されるバーであることを実感します。
また、基本的にはスマートカジュアルで、ラフな格好の方はあまり見かけなかったように思います。この辺りは帝国ホテルの直営店ということもあり、安心して楽しむことができます。
2. ナイトカクテルを楽しむ
2-1. ティンカーベル
こちらは、帝国ホテル100周年の記念に誕生した、カクテル「ティンカーベル」。ホワイトラムにピーチリキュールやバイオレットリキュールを加えたスノースタイルのカクテルで、フルーティーで上品な甘味が口の中に広がります。薄くピンクがかったカクテルに緑のドレンチェリーが沈み、ティンカーベルの妖精の粉を思わせるようなスノースタイルは、まさに童話「ピーターパン」の様。
女性にもぜひオススメしたい一杯です。
2-2. マウント フジ
ジンをベースにレモンやパイナップルジュースに卵白を加え、雪のかかった富士山をイメージしたカクテル「マウント フジ」。スッキリとしたフルーツの甘みの中にまろやかな口当たり。1924年に考案された帝国ホテルオリジナルのカクテルですが、絶妙な味わいは現在でも色褪せず、その古さを感じさせません。
グラスの縁に飾られたドレンチェリーは山頂から顔を見せる太陽のようで、視覚的にも楽しめる一杯です。
2-3. マティーニ
バーに行く時は、そのお店の味を知るためにも、必ず、カクテル「マティーニ」をオーダーしています。今回はタンカレーNo.10をベースに作っていただきました。こちらのマティーニは、口当たりが非常にやわらかく、ベルモットの香りが引き立つ、落ち着いた大人な味わい。オリーブは種抜きのスタンダードなもので、クラシックカクテルの王道を行く印象です。格子柄があしらわれた足の短いグラスも、オールドインペリアルバーの伝統とこだわりかもしれません。
3. 総評
クラシカルで荘厳なイメージもあるオールドインペリアルバーですが、会員制バーにあるような敷居の高さや緊張感は不思議と少なく、どこか温かみのある居心地の良い空間でもあります。宿泊記にも書きましたが、帝国ホテルには日常の延長線上を感じさせる何かがあるのかもしれません。
また、スタッフの対応は非常にスマートかつ落ち着いた振る舞いで、優雅で贅沢な時間を提供してくれます。
ビジネス/プライベートシーンを問わず大切な人をもてなしたい、そんな時にこそ最も応えてくれるバーの一つだと思います。
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