【宿泊記】フォーシーズンズホテル東京 丸の内 - フォーシーズンズエグゼクティブスイート

2002年、国内2店舗目となるフォーシーズンズホテルとして開業した、4つ星ホテル「フォーシーズンズホテル東京 丸の内」。総客室数57室と、都内では「高輪・花香路(16室)」や「雅叙園(60室)」と並ぶ、個性的なスモールラグジュアリーホテルという印象があります。
初のステイとなりますが、今回もスイートルームを確保。アフタヌーンティーも予約し、期待に胸を弾ませつつこちらのホテルにお邪魔しました。
記事でご紹介するホテルステイの様子は、Youtubeでも公開しているので、ぜひご覧ください。
目次
3. アフタヌーンティー - MAISON MARUNOUCHI
1. チェックイン

ホテルに足を踏み入れると、凛としたジャスミンやブラックティーにココナッツやバニラを感じさせる、そんな大人の余裕と遊び心を思わせる香りの中、こだわり抜かれたコンテンポラリーアートや意匠の数々が織りなす、洗練された空間が広がります。

美しく自然光が射すロビーやエレベーターホール、客室等、ホテルの随所でそれらのアートや、ホテルを構成するインテリアの”質感”へのこだわりが見てとれ、これぞ”一流”と思わせるラグジュアリーホテルであると感じさせます。

余談ですが...最近、ラグジュアリーホテルとは何か?を考える機会が増えました。個人的には、価格や権威性以上に、”歴史・伝統・文化”、”新しい価値の創造”、”製品(ホテルとしてのモノとサービス両面)としての品質”という要素が重要なのでは?と考えています。Four Seasons Resort&Hotelsはそれらにおいて非常に高いレベルにあると感じており、今後の横浜や大阪への展開が待ち遠しいです。

サービス面に関しては、The Okuraのヘリテージを彷彿とさせる、日系老舗ホテルに代表されるようなきめ細やかでパーソナライズされたサービス。スモールラグジュアリーであることを存分に活かした接客形式で、満足度も高いです。

そのため送迎も手厚く、エントランスでは1組に対し、4、5名程度でアテンドしていただけます。また、東京駅のプラットホームまで出迎えていただけるオプションもあり、おもてなしへの熱いこだわりが伺えます。
2. 客室 - フォーシーズンズエグゼクティブスイート
チェックインを終え、客室へ。
エレベーターを降りると、正面のインパクトあるアートに目を奪われます。周囲の関節照明やラグマットとのコントラストも美しく、非常に作り込まれた空間に客室への期待も高まります。

今回はデスクワークも兼ねていたため、フォーシーズンズエグゼクティブスイート(72㎡)をチョイス。滞在時は、アクセスの良い3階エレベーター脇に位置する、東京駅側の客室をアサインしていただきました。
2-1. リビングルーム

コンテンポラリーな大型デスクを中心に、金木目を思わせるラグマットや、上品な杢目の壁面に飾られたダイナミックなアート、質感の良いレザーインテリア等を配した、まさにラグジュアリーなプライベートオフィス。

中でも、エグゼクティブスイートの名前に恥じぬ、”ビジネス”に配したこだわりの数々が魅力的に感じます。
例えば、デスクは通常のL字型デスクよりも自由度の高さと広さを感じさせ、背後にはバッゲージラックがあるため、荷物の取り出しもスムーズで非常に機能的。
ウォークインクローゼットにガーメントバッグが常備されている点も、他ホテルに見られない特徴です。
エントランス付近には、ミニバーやクローゼット、姿見が設置されており、デスクを中心としながら極力移動しなくても利用できる、取り回しやすさが魅力。
ドリンク揃えは良いですが、カトラリーに少し工夫が欲しかったところ。

クローゼットはエントランス付近と、バスルームのウォークインクローゼットがあり、長期滞在や長物衣類にも十分に対応できるサイズ感です。

ハード面に関しては、リビングのテレビにはHDMI等に対応したパネルが配されており、コンセントやケーブル周りは問題ないように思います。
<①トイレ ②中>
一方で、2000年代の開業ということもあり、特に水回りで古さを感じさせる箇所も。
例えば、エグゼクティブスイートではトイレがエントランスとバスルームの2箇所に設置されていますが、ウォッシュレット付は後者のみ。
雰囲気作りが素晴らしいため、少々残念に感じてしまいます。

客室からは、東京から有楽町の景観に加え、新幹線が行き交う様子を間近に、そして何度も眺めることができます。鉄道には詳しくないものの、その迫力ある様子に興奮を隠せません。

今回宿泊したエグゼクティブスイートではデスク正面に景色を眺めることのできる構造となっていたため、時間によって変わりゆく眺望を楽しみつつ、充実したワークタイムを過ごすことができました。
2-2. ベッドルーム

ベッドールームは、質感の良いインテリアの数々に加え、すぐそばを新幹線が通りすぎるという贅沢な眺望を誇ります。
低層階かつこれだけ近くにもかかわらず、振動や騒音が一切ないのは驚きです。

個人的に好みの色合い・デザインだったチェア。
ベッドルームは東京駅側により近い位置にあるため、新幹線がホームに並ぶ様子をくつろぎつつ眺めることができます。

ベッド脇のインパネは正面からは見えない作りとなっており、コンテンポラリーな雰囲気を演出。BOSEのBluetoothスピーカーも他ホテルではブラック色が多い中、シルバー色となっており、より洗練された印象があります。

眺望に関しては、個人的に東京駅やJPタワー(KITTE)、東京ビルTOKIAといった丸の内を代表とするビル群に光が灯り出す、夕方がおすすめ。

新幹線が5〜10分毎という高頻度で見られることも個人的には衝撃的でしたが、近年の高層ホテルには見られない発見があり、大人でも見ていて飽きることのない眺望のように感じます。
2-3. バスルーム

バスルーム全体は、石材の重厚感ある印象に加え、ガラスやステンレスを多用したスマートな雰囲気。床面はダークカラーですが、決して清潔感を損なわない、絶妙なデザインです。
杢目の美しい小物入れや、どこか近未来的な印象のあるシャワーボール等、ひとつひとつはシンプルながら、どれもこだわり抜かれているように感じます。
