【宿泊記】アンダーズ東京 - デラックスタワービューキング
虎ノ門ヒルズに隣接し、ハイアット上位ブランドとして2014年にオープンした、超高層ライフスタイルホテル、アンダーズ東京。
今回のステイは五感を刺激される新しい発見の連続で、個人的には、昨今のコンセプトホテルの中でも"確実にトップレベル"と感じさせる、素晴らしいホテルでした。
なお、本記事でご紹介するホテルステイの様子はYoutubeでも公開しているので、こちらもぜひご覧ください。
目次
1. チェックイン
虎ノ門ヒルズ1階に位置するホテルエントランスに足を踏み入れると、内海聖史氏の『あたらしい水』による色彩豊かな花々に迎え入れられ、一気に非日常的な世界へ。
ロビーのある51階は、専用のエレベーターで向かいます。
空想世界かのような世界観のエレベーターホールに、気分も高揚します。
続くエレベータ内は、永田哲也氏による和菓紙三昧の作品に魅了されます。鯛や鯉の群れ、そして花々が織りなす様子は庭園のよう。
パークハイアットニセコにも同様のアートがあり、非常にインパクトある作品群です。
降り立つ先は、 小高重光氏による超絶技巧の組子細工と、仄かなフレグランスに演出された、圧倒的な上質感を誇るアンダーズラウンジ。
これらアートや照明、香りの演出による空間づくりは、ザ・ペニンシュラ東京やパレスホテル東京などのトップラグジュアリーホテルにも通じる徹底したこだわりようを感じさせます。
チェックインカウンターはなく、ラウンジでこれらアートを眺めつつチェックインできる、そんな優雅で魅力溢れるチェックイン体験となりました。
サービス面に関しては、若いスタッフさんを中心に構成されているように見受けられますが、ルームサービスや電話応対含め非常にスピーディーかつ丁寧(そして所作もスタイリッシュ...!)な対応で、レベルの高さを感じさせます。
一方で、チェックインに関しては非常に混雑しているので注意が必要です。
上級会員の優先チェックインもなかったので、特に週末は1時間程度のアーリーチェックインをおすすめします。
2. 客室 - デラックスタワービューキング
チェックインを終え、客室へ。
今回の宿泊では、堂々たる東京タワーの様子をを間近に楽しむことができる、「デラックスタワービューキング(65㎡)」を選択。
トーンダウンされた客室フロアでは、近未来的な通路が続きます。客室までのアプローチも全く手を抜かない、そんなホテルの本気度が伺えるシーンでもあります。
アンダーズ東京の客室フロアは47~50階に位置していますが、今回は最も低い47階の角部屋にアサインしていただきました。
2-1. エントランス
客室に足を踏み入れた瞬間から感じる、抜群のプレミアム感。
ダークブラウン&アースカラーの内装に鏡を多用した空間と、絶妙にトーンダウンした照明、個人的にはこれまで宿泊してきたホテルの中でも雰囲気作りはトップクラス。
色使いや調光といったデザイン性と心躍る客室アプローチは、フォーシーズンズホテル東京大手町やザ・ペニンシュラ東京のスイートルームにも並ぶ素晴らしさがあります。
エントランスには小型のバッゲージラックも備え、その使い勝手の良さも魅力。
きめ細かな模様の石材が装われ、抜群の高級感を誇ります。
細部の作りこみも見どころの一つで、中でもベッドメイク意思表示のタグが印象的。
昨今のホテルであればボタンひとつで済むところを、あえて木製のタグを手でかけるという選択肢も用意している、粋なこだわりです。
2-2. リビング/ベッドルーム
トーンダウンしたエントランスを抜けると、そこには圧巻の光景が広がります。
東京のスカイラインが足元に広がる様子は圧倒的で、まさにアンダーズ東京の客室を代表する1シーンでもあります。
リビング左手には、東京タワーの堂々たる姿が。
ウィンドウの構成やディスプレイの配置など全てが新しく、同じ東京タワービューのホテルの中でも強く印象に残る空間です。
時間が経つにつれ、客室はよりムーディーな大人の空間へ変化していきます。
ダイナミック杢目の一枚板で構成されたデスクや、レザーインテリア、さらには東京タワーのイルミネーションが上質な空間を演出。
客室奥の照明は、どこか有機的な印象を与えながらも、背景の東京タワーとのコントラストが美しく感じられます。
各々のインテリアデザインや配置、全てがこだわり抜かれた客室であることが伺えます。
高層ビルがひしめく虎ノ門、六本木を見下ろし、さらには東京タワーまでも身近に楽しめる眺望。東京タワーが良く見えるホテルの中では、ザ・プリンスパークタワー東京(芝公園)につぎ、東京エディション虎ノ門と並ぶ、素晴らしい景観です。
こちらはリビング右手、虎ノ門方面の眺望。
虎ノ門を代表するThe Okura Tokyo Prestige Towerや、上述の東京エディション虎ノ門さえも見渡しつつ、まさに近未来な東京を代表するパノラミックビューとなっています。
そしてこちらは、別日に39階の同客室に宿泊した際に撮影した、お気に入りのワンショット。
遠方の富士の輪郭をはっきりと捉え、夕日とのコントラストも非常に美しく、記憶に残るシーンとなりました。
キングサイズのベッドは、ベッドボードの装飾含めモダン&シンプルなテイストながら、最高の配置。ベッドから東京タワーが光り輝く姿を眺める、そんな優雅な体験が、この客室では実現できます。
各種照明やシェードの操作系は、レトロな雰囲気のスイッチをベッド両脇に採用。その他、Bluetoothスピーカも用意されており、不便を感じさせません。
さらには、ホテル案内の冊子やシューホーン、スリッパ等、ライフスタイルホテルらしいアンダーズの世界観を演出する小物類も、見どころの一つ。
ミニバーやカトラリーに関しては、配置自体は素敵なのですが、内容としては非常にシンプル。冷蔵庫は若干小さめですが、ビールやジュース等は一通り用意されている印象です。
クローゼットは、リビングに入ってすぐの位置に2つ設置されています。
スイートでないのに2つあることも驚きですが、十分な高さが確保された内装や、厚みのある木製ハンガー、移動式のバッゲージラックが用意されているあたりは、流石アンダーズといったところです。
2-3. バスルーム
エントランスを正面に進むと、バスルーム、ドレッシングルームと続きます。
通路は粒の細かいエレガントな石材が敷き詰められており、色合い・アプローチ共に類を見ない完成度。
床面と同じ赤茶の石材が施されたエレガントなバスルームは、アンダーズ東京の客室を象徴するものの一つ。
その見た目もさることながら、扱いやすさに関してもシャワーとバスタブが同室となっているため使い勝手がよく、水回りの操作系や水圧も十分な具合です。
深すぎず浅すぎず、そして広々としたプールのような感覚のバスタブ。通常の縦長のバスタブよりも不思議とリラックス感は高く、水が流れ込む神秘的な様子には心も癒されます。
バスタブのこだわり用は、国内でもトップクラスのマンダリンオリエンタル東京やザ・ペニンシュラ東京のそれに匹敵するように感じます。
リビングのデスクと同じ、高級感・重厚感溢れる一枚板で構成された洗面台。
天井からシンクの天板までが一体感ある贅沢な作りとなっており、絶妙な調光がその雰囲気を引き立たせます。
トイレ回りは、ネイビーの差し色がさらにスタイリッシュな環境へと仕立て上げています。
光沢感のある石材の床面と木材インテリア、マットな質感の壁面が調和する、ハイセンスな空間です。
2-4. アメニティ
気になるバスアメニティは、アンダー東京限定、南フランス発のブランド、「ARGAN」 。
南国を思わせるパッションフルーツやマンゴー等のビビッドな柑橘系に、オリエンタルな奥深さも感じる、比較的ヘビーなフレグランス。
客室の雰囲気から重厚感あるフレグランスを想像していたのですが、ここで抜け感を作るのは流石アンダース。センスを感じるチョイスです。
その他シャワーキャップやシェーバー等のアメニティは、香箱のような木製ケースの中に、絶妙なサイズ感で敷き詰められています。
そのパッケージングのカラーリングも素敵で、黄金(こがね)やから茶を連想させる和のテイストで包まれており、どことなく馴染みある雰囲気。
ドライヤーはサロンなどでも使われている「NOBBY」のプロ用モデル。
隣にはシューケアサービス用の袋が用意されており、全体の色合いもスタイリッシュにまとまっています。
3. カクテルタイム - ザ タヴァン
カクテルタイムは、LUXURY CARD (Black Card)の特典の一つであるラウンジアワーを利用し、ザ タヴァン グリル&ラウンジでオリジナルカクテルやカナッペをいただきました。
51階に位置するレストランは、モダンなインテリアと圧巻の夜景が織りなす、ハイクラスな空間。
レストランからバーラウンジ、プライベートダイニングも備え、アンダーズのメインレストランとして相応しい雰囲気とメニューを誇ります。
案内されたのは、ザ タヴァンのラウンジエリアで、座席正面に東京スカイツリーを望む、夜景を間近に楽しめる特等席。クレジットカードの特典とは言え、夜景側への優先案内は非常に嬉しいところです。
ラウンジアワーで提供されるのは、1人につき、3種類のカナッペに、2種類のドリンク。
カナッペは、生ハム等のシャルキュトリーからオリーブ、そして、和のテイストを感じさせるきゅうりや昆布を使ったピクルス等、いずれも味わい深い品々でした。
最後にオーダーしたのは、スイカを使った爽やかなカクテル。
カクテルのチョイスからサーブに至るまで、親身に相談に乗ってくださり、穏やかなカクテルタイムを過ごすことができました。
4. ディナー - ルームサービス
カクテルタイムを終え、ディナーは客室でルームサービスをオーダー。
アンダーズ東京はインルームダイニングのレベルも高く、かつ客室側の眺望があまりにも良いため、メインダイニングに劣らぬ雰囲気でディナータイムを楽しめます。
今回は「雪室熟成新潟ポーク 160g」をチョイス。
メインのポークに加え、バター付きのバゲットにスナックと、夜食に丁度良いボリューム感の内容となっています。
ポークは比較的固めでさっぱり感のある仕上がりですが、素材の美味しさを生かした味付けが特徴的。塩味の強いソースと合わせ、自分好みの味わいで楽しめます。
5. ブレックファスト - ルームサービス
朝食も朝の景観を眺めつつ楽しみたかったので、ルームサービスでオーダー。
こちらは通常の洋朝食セット「アメリカンブレックファスト」ですが、他高級ホテルと一線を画すこだわりように驚かされます。
アメリカンブレックファストは上写真のプレートに加え、好みの卵料理もあわせてオーダーできます。今回はいつも通りのオムレツを頼みましたが、その色鮮やかな見た目や具材感たっぷりの中身、充実した付け合わせからは、素晴らしい1日の始まりを感じさせます。
プレートのメインにおかれているのは、フレッシュフルーツの盛り合わせ。
ここまでフルーツを前面に押し出した朝食は初めてですが、カトラリーもハイセンスで、フルーツの鮮やかさを引き立たせる、素晴らしいチョイスです。
サイドプレートはグリーンサラダにバゲット。
いずれもシンプルな内容で、より一層、フルーツや卵料理といった全体のインパクトある構成を際立たせているように感じます。
その他ドリンクとして紅茶もしくはコーヒー、ジュースをオーダー可能。
紅茶は透明な容器に入れられており、コース全体を通して、異国情緒のあるカフェにでも訪れたかのような、そんな洒落たテイストに思わず感心してしまいます。
洋朝食に加え、和朝食セットもご紹介。
おせちの重箱のような木箱に和の小鉢が入れられ、和朝食でありながら、これだけの鮮やかさを出せるのはアンダーズ東京だからこそかもしれません。
内容は焼き魚に煮物やお刺身、玉子焼き、サラダ、ご飯、味噌汁等、それぞれは定番ながら、どれも新鮮味があり、全てがこだわり抜かれているように感じます。
6. チェックアウト
今回の滞在では、ホテルそのものの質感やサービスなど、様々な面で期待値を上回るホテル体験の連続に圧倒されました。この1年で様々なラグジュアリーホテルに宿泊してきましたが、”このホテルはリピート確定”、即座にそう思えるホテルです。
次回はレストランやバー、さらにはスイートルームも楽しみたい、そんな期待を胸に、このホテルを後にしました。
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7. アンダーズ東京の価格・プラン
価格については気になる方も多いと思うので、こちらで書き留めておこうと思います。
今回の客室「デラックスタワービューキング」については、結論として一休.comのタイムセール利用が最安で宿泊できるかと思います。
ベストレートで大人2名×1泊が¥75,000〜(税サ込)、タイムセールではさらに格安になります。
また、ダイヤモンド会員であれば14時までのレイトチェックアウトやウェルカムアメニティのプレゼント等、ハイアット上級会員に並ぶ特典があります。
参考ですが、他予約サイトの価格比較はこのようになっています。
8. (参考) 他ホテルの宿泊記
最後に、EnoHaru’s Hotel Reportsでは「上質な体験をより身近に」をテーマに、国内外ラグジュアリーホテルでの宿泊記や滞在動画を公開しています。気になる方はぜひ他の宿泊記もご覧ください。少しでも滞在の参考になったら嬉しいです。
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